
2ビート・スラッシュビート・ブラストビートの違いは、速さだけでなく、キックとスネアの配置や、音の詰まり方にあります。この記事では、メタル・ハードコアパンクで使われる作例を6つの音源と打ち込み図で比較します。
「速くて全部同じに聴こえる」「打ち込みでは、どこを変えればいい?」という方は、まずスネア、次にキック、最後にシンバルの順に聴いてみてくださいね。
2ビート・スラッシュビート・ブラストビートの違い
- 2ビート:本記事の作例では、キックとスネアの交互の流れを聴く。
- スラッシュビート:速い推進力と、スネアのアクセント、キックのバリエーションを聴く。
- ブラストビート:連続する細かい打音と、キック・スネア・シンバルが同時に鳴るか交互に鳴るかを聴く。
呼び方や分類は奏者・ジャンルによって幅があります。とくに「2ビート」はジャズなど別の文脈でも使われますが、ここではメタル・パンクの打ち込みに絞って説明します。
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図と音源を比べるときのポイント
図の黒丸は音を鳴らす位置です。同じ列に黒丸が並ぶと同時に鳴ります。横の数字は各図内の位置を示す目印で、数字だけから共通のBPMや拍数が決まるものではありません。
2ビートの図とブラストの作例1は、並び方が同じです。図だけで名前を判定せず、音源での音の間隔や密度も確認しましょう。比較のための作例なので、すべてを同一テンポ・同一条件に揃えた実験音源ではありません。
楽器の音がわからない方は、ドラムセットの名称と役割も参考にしてください。
2ビートとは?キックとスネアの交互の流れを聴く
ここでは、ハイハットを刻みながら、キックとスネアを交互に鳴らす「ドッタッ」という流れを作例にしています。まず低いキックと、鋭いスネアを分けて聴いてみましょう。
聴くポイント:キックのあとにスネアが返ってくる流れです。図ではハイハットがすべての列、キックが1・3・5・7、スネアが2・4・6・8の列にあります。
スラッシュビートとは?スネアのアクセントと疾走感
スラッシュメタルなどで聴かれる、速い推進力のあるリズムです。8ビート系のパターンを速く演奏したように捉えると、打ち込みの出発点になります。ただし、決まったBPMや「必ず2ビートの倍速」という定義ではありません。
聴くポイント:スネアのアクセントを目印に、キックの位置や数が変わるところを聴きます。図には3つのバリエーションがあり、ハイハットとスネアの流れを保ちながら、キックの配置を変えています。
(聞き取りやすいように、ちょっと遅めにしてあります。実際はもっと早く演奏されることが多いです)ブラストビートとは?細かい連打を4パターンで比較
ブラストビートは、キック・スネア・シンバルの細かい打音が連続し、強い音の密度を生むリズムの総称です。一つの並び方だけを指す言葉ではありません。
ここでは、既存の打ち込み作例を次の4つに分けて聴きます。正式名称を一律に当てはめるより、どの楽器が同時に鳴るかを図で確認してください。
- 作例1:キック・ハイハットとスネアを交互に鳴らす
- 作例2:スネアとハイハットを同時に鳴らす
- 作例3:スネアの間にキックを2つ入れる
- 作例4:グラヴィティブラスト風のスネア連打
一つずつ、図と音源を見てみましょう。
作例1:キック・ハイハットとスネアを交互に鳴らす
図では、キックとハイハットが1・3・5・7、スネアが2・4・6・8の列です。2ビートの作例と配置は同じですが、細かい間隔で連続すると、印象が変わります。
聴くポイント:キック・ハイハットとスネアが交互に続く流れです。前の2ビートの音源と行き来して、音の詰まり方を比べてみましょう。
作例2:スネアとハイハットを同時に鳴らす
図では、スネアとハイハットが1・3・5・7の列で重なり、キックはすべての列に入ります。
聴くポイント:作例1の交互の流れに対して、こちらはスネアとハイハットが一緒に鳴るところ。キックはその間も埋めるため、足元の連続感も変わります。
作例3:スネアの間にキックを2つ入れる
この作例では、キックを2回ずつまとめ、スネアはその間に配置しています。ハイハットはスネアと交互になる位置です。
聴くポイント:低いキックの2連打です。スネアだけを追ったときと、キックだけを追ったときで、リズムの見え方が変わります。
作例4:グラヴィティブラスト風のスネア連打
図では、キックとハイハットの間隔に対し、スネアをさらに細かく入れています。ほかの作例と比べ、スネアの連続感が前に出ます。
聴くポイント:キックやハイハットの間にも、スネアが入るところです。
グラヴィティブラストは、生ドラムではスネアのリムを支点にするフリーハンド奏法と関係する呼び方です。スネアを細かく打ち込むだけで、その奏法そのものを再現したことにはなりません。この音源は、スネアの密度が高い響きの作例として聴いてください。
ギターリフとキックをどう合わせるかに興味がある方は、モダンなエクストリームメタルのドラムを扱う次の記事も参考にしてくださいね。
打ち込みで違いをつかむ3つのコツ
- 一つの楽器だけを追う:まずスネアだけ、次にキックだけを聴きます。自分のDAWならトラックをソロにして配置を確認。
- 配置と速さを分けて比べる:同じパターンでテンポだけを変える比較と、同じテンポで配置を変える比較を分けると、違いを把握しやすくなります。
- 音色と強弱を後から調整する:配置をつかんだら、ハイハットをライドなどに変えたり、ベロシティで強弱を調整したりしてみましょう。
作例のシンバルはハイハットですが、曲ではライドやほかのシンバルを使う場合もあります。すべての音を同じ強さで詰め込むより、どの音を目立たせるかを決めて調整してみてくださいね。
2ビートと8ビートはどう違う?
この記事で扱う2ビートは、メタル・パンクの文脈の呼び方です。「8ビートから音を減らせば必ず2ビート」「速くすれば必ずブラスト」と単純には分けられません。拍の感じ方、スネアのアクセント、音の密度を合わせて捉えましょう。
基本の配置から確認したい方は、8ビートの打ち込みと音源例へ。キックを毎拍鳴らすパターンは、四つ打ちの基本と8ビートとの違いで紹介しています。
この記事のまとめ
- 2ビートの作例は、キックとスネアの交互の流れを確認。
- スラッシュビートは、スネアのアクセントとキックのバリエーションに注目。
- ブラストビートは一種類ではなく、同時打ち・交互打ち・連打の密度を比較。
- 図の並びが同じでも、鳴らす間隔が変わると印象は変わる。
まずは気に入ったパターンを一つ打ち込み、音を鳴らしてみましょう。環境を用意するところからなら、無料の作曲ソフト4選も参考になります。
ギターリフとドラムの合わせ方へ進みたい方は、モダンなエクストリームメタルのドラムの基礎へ。
奏法・分類の参考:Drumeo:The 5 Best Metal Drum Beats / DRUM!:11 Blastbeats To Master。本記事の図・音源は、サイト内の打ち込み作例です。








