
四つ打ち(4つ打ち)とは、4分の4拍子の1小節で、キック(バスドラム)を「1・2・3・4」のすべての拍に鳴らすリズムです。「ドン、ドン、ドン、ドン」と一定の間隔で鳴るのが基本。英語では「four-on-the-floor」と呼ばれます。
まずは、キックだけの音を聴いてみてください。
このキックにクラップやハイハットを重ねると、ダンスミュージックらしいリズムになります。この記事では、8ビートとの違い、DAWでの打ち込み方、ジャンルごとの作例を、音源と打ち込み画面で解説しますね。
四つ打ちと8ビートの違いを先に確認
四つ打ちは「キックをどこで鳴らすか」、8ビートは主に「8分音符の刻みを軸にしたリズムの捉え方」です。名前の4と8だけで、別々のリズムと決めることはできません。
- 四つ打ち:キックを1・2・3・4拍目に置きます。ハイハットの刻み方は自由です。
- 8ビート:一般的にはハイハットなどが8分音符で刻み、スネアを2・4拍目に置くパターンが基本です。キックの配置にはバリエーションがあります。
たとえば「キックは毎拍、ハイハットは8分音符」という組み合わせなら、四つ打ちのキックと8分音符の刻みが両立します。違いを確かめたい方は、8ビートの基本パターンと音源も聴いてみてくださいね。
音源で聴き比べる:8ビートの基本例
こちらは、8ビートの記事で紹介している基本例です。冒頭のキックだけの四つ打ちと、キックが鳴る位置に注目して聴き比べてください。音色や楽器数も違うため、完成したリズム全体の印象だけで判断しないのがコツです。
初心者向け:四つ打ちを打ち込む3ステップ
DAWで1小節のドラムパターンを作り、4分の4拍子に設定します。速さは作りたい曲に合わせて選んでOKです。迷ったら、まずはBPM120など、拍を数えやすい速さで試しましょう。
- キックを4つ置く:1・2・3・4拍目の頭に、同じキックを置きます。16分音符の16マス表示なら、左から1・5・9・13マス目です。
- クラップを足す:2拍目と4拍目に置きます。16マス表示なら5・13マス目で、キックと同時に鳴ります。
- ハイハットを足す:まずは8分音符で刻んでみます。16マス表示なら1・3・5・7・9・11・13・15マス目。慣れたら裏拍の音を変えたり、強弱をつけたりしてみましょう。
各楽器の音や役割がわからない場合は、ドラムセットの名称と役割から確認できます。音の強弱については、ベロシティの基本と音源例を参考にしてくださいね。
四つ打ちの基本パターンを音源で確認

四つ打ちの土台は、1小節の各拍に置いた4つのキックです。先ほどの音源と、下の打ち込み画面を見比べてみましょう。
こんな感じです。

そして(ジャンルによりますが)、スネアの代わりにクラップ(CLAP、拍手)やスナップ(指パッチン)が使われることも多いです。
また、ジャンルによって「スネア・クラップ・スナップをどこで鳴らすか?」が異なります。
ざっくり言うと、↓のようなパターンがあります。
- バスドラと同時に鳴らす
- 2と4の時に鳴らす
- バスドラの裏で鳴らす
上記3つの例です。
ジャンル・サブジャンルによって特徴があるので、目指している曲を
- スネア・クラップ・スナップのどれを使って、どこで鳴らしているか
- ハイハット・クローズをどこで鳴らしているか・何分音符で刻んでいるか
- ハイハット・オープンをどこで鳴らしているか
- ライドシンバルの有無、使っている場合はどこで鳴らしているか
- 全体のノリ(ストレートか、ハネているか)
具体例をいくつかご紹介しますね。
TRANCE(トランス)
ひと口にトランスと言ってもかなり幅広いので、今回は4つ打ちドラムで最もよくあるパターンを取り上げてみます。
いわゆる、Uplifting Tranceなどと言われる方面のパターンで、ドンタードンタードンタードンターです。
- ハイハット・クローズは16分で刻む
- ハイハット・オープンは裏打ち
- 2・4でクラップを鳴らす
Tropical House(トロピカルハウス)
- スイングを加えた、軽くハネ気味のリズム(数値の目安はDAWによって異なります)
- 2・4でスナップを鳴らす
- ハイハット・オープンは裏打ち
- ハイハット・クローズの代わりに、シェイカーを16分で刻むことも多い
ドンチータッチー+シェイカーがシャッカシャッカシャッカシャッカです。
補足:スイング設定って?
スイングというのは、「どれくらいハネるか?」の設定です。
スイングでは、等間隔に並んだ音の一部を後ろへずらし、長短のあるハネたリズムにします。数値の基準や設定方法はDAWによって異なるため、「どのソフトでも100%が同じハネ方」とは限りません。最初は少しずつ変えて、音で違いを確認しましょう。
DAWにはクオンタイズ設定というのがあって、その中でスイングの設定ができます。
CUBASEの場合、上にある「e」みたいなマークを押すと、クオンタイズ設定パネルが開きます。
Hardstyle(ハードスタイル)
- RAW KICKと呼ばれる、特徴的なキック+ベースの音が特徴
- RAW KICK以外の部分では、バスドラの4つ打ちと同時にクラップを鳴らす
- スネアロールで盛り上げる
- キックやメロディーも含め、全体がハネていることも多い
- シンバル類はあまり使わない(とくにRAW KICK部分では使わない)
補足:スネアロールとは?
スネアの刻みを徐々に細かくしていく手法です。
ハードスタイル等では、刻みが細かくなるにつれ、音の高さも徐々に上げることが多いです。
例:4分⇒8分⇒8分3連⇒16分
その他のよくあるパターン
バスドラがない部分では、スネア・クラップ(または他の楽器)で4つ打ちのリズムを明示することが多いです。
EDM(ダンスミュージック)では、リズムを明示しないと踊りにくくなってしまいます。
(休憩的な部分ではリズム不要ですが)
クラップとスネアで4つ打ちを明示している例です。
次の記事では、世界的に大人気のジャンル『レゲトン(REGGAETON)』のドラムの打ち込みを解説しますね。

4つ打ち・8ビート・4ビートについて

そもそも、4つ打ちとは?
バスドラ(キック)でドン、ドン、ドン、ドン、と刻むリズムです。
↓が基本パターンです。

ジャンルによりますが、(4つドン、ドン、ドン、ドン、は共通で)装飾的に裏で踏むバスドラがストレートなパターン・跳ねてるパターンがあります。
↓はストレートなドッドッドッドドのパターンです。
一方、↓はハードスタイル等でよくある、ドッ、ドッ、ドッ、ドッドとハネてるパターンです。
4つ打ちと8ビートは両立する
冒頭で説明したとおり、四つ打ちかどうかはキックの配置で判断します。ハイハットを8分音符で刻んでいても、キックが毎拍にあれば四つ打ちです。
「4分音符だから四つ打ち、8分音符だから8ビート」と曲全体を分けるのではなく、キック・スネア・ハイハットを分けて聴くと、違いがつかみやすくなります。
4つ打ちと4ビートの違いは?
4ビートは、主にジャズで使われるリズムです。
ジャズの文脈では、ライドシンバルの刻みやウォーキングベースなどで、1小節の4拍の流れを感じさせるリズムを指すことが多いです。下の音源は、スイングしたライドシンバルの一例。四つ打ちのように、キックを毎拍鳴らすことを意味する言葉ではありません。
(バスドラ・スネアに決まりはなく、自由度が高いです)
↓の音源は、ライドシンバルで4ビートを表現した例です。
四つ打ちの打ち込みでよくある疑問
キックは毎拍、同じ強さでよい?
まずは同じ強さで揃えてOKです。生ドラムらしい強弱をつけたいか、機械的で安定したリズムにしたいかで調整します。強弱のつけ方に唯一の正解はありません。
スネアやクラップは必ず2・4拍目?
2・4拍目は始めやすい基本パターンですが、決まりではありません。上の作例のように、ジャンルや曲の展開に合わせて配置を変えます。
四つ打ちは4分の4拍子と同じ意味?
同じではありません。4分の4拍子は拍子の指定、四つ打ちはキックの配置です。4分の4拍子の曲でも、キックが毎拍にないリズムはあります。
この記事のまとめ
- 四つ打ちは、4分の4拍子でキックを1・2・3・4拍目に鳴らすリズム。
- 8ビートとは着目する点が異なり、両立する場合もある。
- まずはキック4つ、次にクラップ、最後にハイハットの順で重ねてみる。
短いリズムができたら、メロディーを短いフレーズから作る方法も試してみましょう。制作環境の準備や学び方は、作曲の始め方ガイドにまとめています。
4つ打ちドラムは、ジャンル・サブジャンルによって特徴があります。
目指している曲を
- スネア・クラップ・スナップのどれを使って、どこで鳴らしているか
- ハイハット・クローズをどこで鳴らしているか・何分音符で刻んでいるか
- ハイハット・オープンをどこで鳴らしているか
- ライドシンバルの有無、使っている場合はどこで鳴らしているか
- 全体のノリ(ストレートか、ハネているか)
次の記事では、世界的に大人気のジャンル『レゲトン(REGGAETON)』のドラムの打ち込みを解説しますね。






