この記事では、作曲能力を鍛える方法を2つご紹介しますね。
とくに1つ目はものすごく重要なのに、言及する人がほとんどいません。
ぜひ参考にして、作曲能力を鍛えてくださいね。
作曲能力を鍛える方法1:脳内再生
脳内再生というのは、何か特別なすごい行為ではなく、「頭の中で好きな曲を再生するだけ」というシンプルな行為です。
一番好きでこれまで数えきれないくらい聞いてきた曲を、頭の中でイントロから再生してみてください。
作曲を始めたばかりの方は、歌メロ+印象に残る箇所くらいしか再生できなかったのではないでしょうか。
歌メロ以外の要素、たとえば
- ドラムのリズム、どこでどんなオカズを叩いているか
- ベースの音色とフレーズ
- ギターの音色とフレーズ、どこでどんなオカズを弾いているか
- ギターのリフの4回目だけはリズムや音使いが違う
これは、センスとか作曲能力のせいではなく、単に”リスナー耳”だからです。
小まめに脳内再生をすることで、だんだん”作曲者耳”になっていき、各々の楽器・音色がいつ何をやって、その結果、全体がどういう風に聞こえるか?がわかるようになります。
つまり、「こんな曲にしたい」という思惑を、イメージ通りに形にできるようになります。
さらに、たとえばメロディーを考えているときなら、最初は「メロディーだけ」だったのが、「メロディー以外はどうなっていて、全体でどういう風に聞こえるか」も同時に考慮しながら作曲できます。
脳内再生のやり方
非常に簡単です。
落ち着ける環境で、一番好きで何度も聞いて来た曲を、頭の中で最初から再生してみます。
(歌メロだけでなく、各楽器のフレーズや音色も再生します)
「あれ?ここはどんな感じだっけ?」という箇所があったら、音源を聞いて確認。
また最初から脳内再生、を繰り返します。
地味な作業だし、最初はぜんぜんスムーズにできず、つまらないです。
でも小まめにやっていると、だんだん気持ち良くなってきて、経験したことのない感覚に包まれます。
※補足:各楽器の専門的なことは、最初はわからなくてOK
「ドラムはどんなオカズをどんな風に叩いているか」
「ギターはどうやってこのフレーズを弾いているか」
など、各楽器の知識がないとわからないことは、最初はわからなくてOKです。
ドラムであれば「ドカタンタンタタってオカズ」、ギターであれば「高音ですごく速い5連のフレーズ」程度の認識でOKです。
作曲能力を鍛える方法2:コピーと分析
コピーは、作曲能力を鍛え、引き出しを増やすために必須です。
一人でDTMをやる場合、どうしてもコピーの量が少なくなりがちです。
可能な限り、たくさんコピーしましょう。
コピーする曲数に目安はなく、「多ければ多いほどいい」としか言えませんが……。
たとえば楽器を始めてコピーバンドを組んだ人だと、LIVEをやるだけでも5~8曲をコピーしますし、練習の過程で何十曲何百曲とコピーします。
あんまり「コピーしなくちゃ!!」と気負うと疲れるので、いいなと思った曲があったら気楽にコピーしてみる習慣を作りましょう。
コピーしながら分析する項目
最初は「ただコピーするだけ」でOKです。
慣れて来たら、少しずついろんな要素も把握しましょう。
- キー
- コード進行
- テンポ
- どんな楽器・音色が使われているか
- 曲の構成(イントロ・Aメロ・サビなど)、各パートの長さ
- 盛り上げたり印象深くするために、どこでどんな装飾・演出がされているか(SE、リズムやバッキングの変化など)
- 歌メロとバッキングの対比(例:バッキングは速く細かい、反対に歌メロは大きな音符でゆったり等)
- 歌メロの各音は、コードに対して何度の音か
- ベースはルート以外にどんな音を弾いているか
- ギターリフのスケール
「6」は、たとえば「最後はサビを2回繰り返して終わるけど、1回目はボーカルだけになり、そのお陰で2回目の始まりが劇的に感じる(いわゆる”落ちサビ”)」みたいな演出です。
ほかにも、「ここにRISER」とか「ここだけギターが後2本追加されてハモってる」など。
次の記事では、初心者の方に向けたメロディーの作り方をご紹介しますね。

この記事のまとめ
作曲能力を鍛える方法は
- 脳内再生
- コピー・分析
どちらも地味だし、最初はスムーズにいかず楽しくないと思います。
でも、やればやるほど、腕が上がります。
地道に一歩ずつ積み重ねていきましょう。
次の記事では、初心者の方に向けたメロディーの作り方をご紹介しますね。
