この記事では、作曲するための第一歩となる「階名」「音名」、そして各音の鍵盤の位置を解説しますね。
正直、退屈な話だし、ちょっとだけややこしい部分もあります。
でも必要な部分ですし、簡単なので、ぜひ参考にして身につけてくださいね。
階名・音名をピアノの鍵盤で解説
DTMでは↑の画像のように、ピアノロールと呼ばれる、ピアノの鍵盤のような画面で作業する事が多いです。
そのためこの記事では、ピアノの鍵盤を例にしますね。
ピアノの鍵盤は↓の画像のように、「黒鍵が2個つづいている部分」と「黒鍵が3個つづいている部分」の繰り返しになっています。
そして、「白鍵7+黒鍵2+黒鍵3(合計12鍵)」が1セットです。
この1セット(12鍵)が、1オクターブ(ドから次のドまでの範囲)というやつです。
ドレミファソラシドを鍵盤に書くと、↓のようになります。
黒鍵が2個続いている左側がドで、そこから白鍵だけ弾けば、ドレミファソラシドになります。
また、「黒鍵が2個続いてる左側がド」と固定してドレミファソラシドと呼ぶことを固定ドと言います。
固定ドの場合は、たとえば黒鍵二つに挟まれた白鍵は常にレですし、黒鍵が3つ並んでる右側の白鍵は常にシです。

「何を言ってるんだ…・・当たり前じゃないか……」
と思われたかもしれませんが……。
固定ドの他に移動ドというのもあって、ここがちょっとややこしい部分です。
移動ドと階名
画像からわかるように、「基本的に1個飛ばしだけど、ミとファ・シとドがくっついていたら、どこから始まっても全部ドレミファソラシド」なんです。
このように、ドがどこでも移動できる呼び方を移動ドといいます。
移動ドのドレミファソラシドというのは、絶対的な音の高さ(ピアノでいうと、どの鍵盤か)をあらわすものではありません。
基準となる高さ(移動ドのド)に対する相対的な高さをあらわすものです。
なので、どこをドにするかによって、レミファソラシの位置も変わるんですね。
そして、移動ドのドに対する高さをドレミファソラシドで表すのが階名です。
たとえば「レ」と言ったとき、
移動ドの場合:ドの2つ隣の鍵盤
もう1つ例を挙げると、たとえば移動ドのドを「黒鍵2つに挟まれた白鍵」にした場合は、↓のようになります。
まだしっくり来ない、腑に落ちないという方も多いと思いますが……。
音楽を長くやっている方でも

「よくわかんない。なんとなくやってるけど問題なし!」
というケースが多いので、今はまだしっくり来なくても大丈夫です。
音楽の話をするとき、ここまで説明してきた固定ド・移動ドが混在していて、いちいち「固定ドとして言ってるよ」「移動ドのつもりで聞いてね」とは言ってくれません。
なので余計にややこしいです……。
そこで、次に説明する「音名」の出番です。
※補足音楽には長調・短調というのがあって、ここまでの説明はすべて長調の場合です。
(話が非常にややこしくなるし、今はまだ不要なので、短調についての説明は省略します)
音名は、絶対的な音の高さをあらわす
「どこがドか?」を気にせず絶対的な音の高さを伝えたいときは、音名を使った方が便利です。
音名は移動ドの位置に関係なく、いつでも同じ名前(音名)で呼ばれます。
音名にはABCDEFGとイロハニホヘトがあって、固定ドのドレミファソラシドも音名になります。
今の時点では、固定ドのド=Cという事だけ覚えておきましょう。
今はまだしっくり来なくても大丈夫です。
進めていくうちにしっくり来ます。
補足:オクターブ違いの音名について
鍵盤はたくさん並んでいるから、ABCDEFG、ABCDEFG、ABCDEFG~~と繰り返されます。
ということは、オクターブ違いの同じ音名が何個もあります。
音名は絶対的な音の高さを表すものなのに、同じのが何個もあったら混乱しますよね。
そこでDTMでは、オクターブごとに「C3」とか「C4」という風に、数字をつけて区別します。
(クリックで拡大)

この記事のまとめ
- ドレミファソラシドには「固定ド」と「移動ド」がある
- 固定ドでは、黒鍵が2個並んでる左側がド
- 移動ドでは、どこでもドになれる
- 移動ドのドレミファソラシドは、ドに対する相対的な音の高さを表す「音階」
- 音名は絶対的な音の高さを表し、ドの高さに関係なく、いつでも同じ音名(ABCDEFG、イロハニホヘト、ドレミファソラシド)
- 「固定ドのド=音名C」は覚えておく
- DTMでオクターブ違いの音名を区別するときは、たとえば「C3」「C4」など、数字で表す
次の記事では音階(スケール)の解説をしますね。
